「食品の安全性向上に向けた取組~リスクを科学的に考える~」

・演題:食品の安全性向上に向けた取組~リスクを科学的に考える~
・講 師:阪本和広・農林水産省消費・安全局食品安全政策課課長補佐
・会 場:日比谷図書文化館4Fスタジオプラス小ホール・オンライン会議(ZOOM)同時開催
・参加者:48人
・文 責:小島正美

 日本の食品は安全なのか。国産品、輸入品とも残留農薬などの基準違反の割合を見ると日本で0.004~0.009%程度で、米国やEU(欧州連合)より 低いという。健康へのリスクは人が意図して使う農薬や食品添加物だけではな い。食中毒を起こすカンピロバクターやサルモネラなどの微生物、カビ毒、貝 毒、お米に含まれているカドミウムや鉛など、身の回りには意 図せずに食品に入りこむ有害物質がたくさんある。農林水産省はこれら非意図的に食品に含まれる有害な化学物質を「優先的にリスク管理を行うべき有害化学物質(約30 種類)」としてリストをつくり、低減策を進めている。中でも、高温の調理により家庭料理でも生じるアクリルアミド(発がん性物質)の低減に力をいれている。会場で配布された家庭向けパンフレット「安全で健やかな食生活を送るために~アクリルアミドを減らすために家庭でできること~」はとても分かりやい内容だ。農水省はこれからも有害化学物質の低減に取り組んでいくという。やや難しい用語も出たが、全体としてとても分かりやすい内容だった。


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