「JAJA/JFJ 特別研究会と懇親会」の報告

農政ジャーナリストの会(JAJA)・食生活ジャーナリストの会(JFJ)共催 納涼懇親会報告

  • 日時:2014年8月28日(木)
  • 講演 16:00~17:20 懇親会 17:30~18:45
  • 特別研究会講師:静岡芸術大学学長 熊倉功夫氏
  • 参加者:JAJA/25名  JFJ/18名
  • 於: NHK青山荘(港区南青山)
  • まとめ:佐藤達夫

    特別研究会

    講師:静岡芸術大学学長 熊倉功夫氏
    テーマ:「日本の食文化」

     熊倉氏は、ユネスコの無形文化遺産に「和食」が登録される際に、中心的役割を担った人物。今回は「事情にお詳しい方々が対象と伺っているので、そのあたりの話は飛び越えて、その後に明らかになった問題点についてお話ししたい」と魅力的なスタート。そして最初に「多くの方が勘違いしてるようだが、無形文化遺産への登録は、他の世界遺産(自然遺産など)とは違って、価値が高いから登録されるというわけではない」と冷静な判断を披露。
     登録後の「和食」の問題点として次の数点をあげた。1:今後、「食」を文化行政の中にしっかりと位置づける必要があること。2:「和食」の概念を明確にしなければならないこと。3:「和食」と自給自足の問題を区別して捉えること。4:「和食」が健康にいいかどうかを科学的に検証し直すこと。5:「和食」が失われつつあることは「家庭の崩壊」と表裏一体であるという認識を持つこと。6:これらの問題をどうすれば解決できるかを真剣に考えること。
     こうしてみると「和食」の世界無形文化遺産への登録は「日本の食文化の反省・検証・改善」への出発点であることがわかる。それを教えてくれた貴重な講演であった。
     質問時間には、熊倉氏が披露し忘れた(?)スライドの解説が求められ、そちらがメインテーマとなってもおかしくないほどの充実した解説が行われた。

    懇親会

     講演会終了後、同会場で恒例の納涼懇親会が開催された。JFJ佐藤達夫代表幹事の挨拶の後、講師の熊倉氏を交えて活発な交流が行われた。
     懇親会はJFJ村松真貴子氏のウイットに富んだ司会で進められ、JFJ副代表幹事赤塚萌子氏の中締めで盛会のうちに閉会した。
     近くの居酒屋で行われた二次会には、佐藤代表幹事と赤塚副代表幹事が参加し、JAJAの会員とさらに交流を深めた。

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