人と自然の健康を結ぶ「窒素」

西日本支部の勉強会では、人の社会と自然を行き交う「窒素」に魅せられている林健太郎氏を講師として招き、窒素が我々の「食」を介して人と自然の健康を強く結びつけていることを話していただきます。

窒素はタンパク質や核酸塩基に必須の元素です。ただし、空気中に無尽蔵に存在する窒素ガス(N2)は安定で、いくら深呼吸しても血肉にはなりません。
我々はタンパク質という窒素を食べて生きています。農作物や畜産物の生産にも肥料としての窒素が必要です。現代の人類は窒素肥料を望むだけ合成できます。しかし、食料生産に投入する窒素の約8割が食料とならず、流通・加工・消費で廃棄・ロスしてしまう食品に含まれる窒素と合わせて、環境に排出されて窒素汚染をもたらしています。
その結果、地球温暖化、大気汚染、水質汚染、富栄養化といった多様な環境影響が生じ、人の健康と生態系の健全性に脅威を及ぼしています。持続可能な食の実現には、肥料としての便益を保ちつつ、人と自然への脅威を低減した窒素利用が求められます。
こうした問題意識を背景にして、林氏は、「食は人と自然の健康を繋ぐハブ」をコンセプトに、自然・社会・人文科学が協働し、メディア・企業・行政などの様々なステークホルダーと繋がり、「将来世代に持続可能な窒素利用そして豊かな食を渡す」ことを目標としたプロジェクトを立ち上げようとされています。
この機会に皆さんと一緒に、「人と自然の健康を結ぶ窒素」について、勉強したいと思います。

【講師プロフィール】林 健太郎(はやし・けんたろう)
1968年石川県生まれ。
総合地球環境学研究所 客員教授、農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境研究部門 主席研究員。
子どもの頃より、生き物があるがままでいられることを願い、環境コンサルタントを経て自然科学分野の研究者となった。自然における窒素循環の未知の解明に始まり、窒素を通じて人と自然の健康を強く結びつける「食」を大切なキーワードとして、学際・超学際研究に取り組む。日本と世界の食文化に強い関心を持ち、出張の度にいろいろと試す。北はスバールバル諸島から南は南極大陸までを活動範囲とし、海好きでもある。また、極北の島に生まれたホッキョクギツネを主人公とした解説付き小説『薫風のトゥーレ』(幻冬舎)の著作もある。


《開催概要》———————————————————

テーマ
人と自然の健康を結ぶ「窒素」
~賢明な窒素利用は「持続可能で豊かな食」の礎~
日 時
9月13日(月)19時~20時30分(18時30分よりZoom入室開始)
開催方法
オンラインのみ(Zoom)
講 師
林 健太郎 氏(地球研、農研機構)
JFJ会員・学生:無料申込フォーム
非会員(オンライン:ZOOM) 1,000円Peatixにて参加費を徴収
◆非会員の方でPeatix以外のお申込みをご希望の場合はコチラから
定 員
80人(@オンライン:ZOOM)
お知らせ
*お申込み完了後、 開催当日までに申込登録されたメールアドレスあてに
 オンライン放送のURLをお送りします。
 開催時刻前に届かない場合は、JFJ事務局にメールでお問い合わせください。
 なお、必ずJFJ事務局のメールアドレス(info@jfj-net.com)を「連絡先」等に
 ご登録ください(弊会からのメールが拒絶される場合があります)。
*事前参加登録いただいた皆様には、後日YouTube動画を限定配信いたします。
(不具合で視聴できなかった方、急遽欠席になった場合も御覧いただけます)
お問い合わせ
JFJ事務局
携帯:090-5002-6961
FAX:0467-95-9354
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