「女子栄養大学坂戸キャンパス見学レポート」の報告

・日時:2012年9月10日(月)
・場所:女子栄養大学坂戸キャンパス
・行程: 13:10 東武東上線 若葉駅改札 集合
     13:20頃 カフェテリアにて、ランチ試食
     14:00頃 香川昇三・綾記念展示室 見学
         香川綾先生の食育授業DVD上映
         食具のミュージアム見学 等
     16:00頃 若葉駅解散 
・参加人数:10名 (会員4名、幹事6名)         

まとめ:木村滋子

 厳しい暑さもようやく緩み、さわやかな秋晴れの9月。JFJ会員である三保谷智子氏(元『栄養と料理』編集長)の案内により、女子栄養大学坂戸キャンパスと香川昇三・綾記念展示室の見学会が開催された。その様子をレポートする。

●カフェテリアで話題のランチを!

 キャンパスでは、まず、今回の見学会の目的の一つでもあるカフェテリアへ。「女子栄養大学学生食堂」の、栄養バランスのとれたランチを食すためである。胚芽精米ご飯とみそ汁に、主菜が1品、副菜を1品選ぶ日替わり定食は、約650kcal、420円とあって、学食の人気メニューである。ランチ時間も終わり頃になると売り切れてしまうことも多いとのことで、前もって人数分を予約してもらっていた。
 この日のメニューは、主菜は「鶏肉のから揚げ」、副菜が「小松菜とえのきのおかか和え」「生揚げと大根の煮物」「なすと牛肉のオイスターソース炒め」からそれぞれ1品を選んだ。栄養バランスはもちろんのこと、味とボリュームも申し分なく、栄養学を学ぶ学生には、大満足のランチである。

●香川昇三・綾記念展示室

 展示室に向かう途中、食具の小さなミュージアムを見学。韓国食具や日本の焼き物、塗りの鉢や重箱などの貴重な品々を間近に見ることができた。
 香川昇三・綾記念展示室には、女子栄養大学の創立者であり、日本の栄養学の発展と普及に大きく貢献した香川綾氏の生い立ちから、建学の精神と数々の業績を記す品が、所狭しと展示されている。
 胚芽精米の普及と、食品を4つに分け、バランスよくとることの大切さを提唱した4群点数法。今ではごく当たり前に使われている計量カップ、計量スプーンの普及。など、日本の栄養学における功績は非常に大きい。
 また、90歳の時に、郷里の和歌山で、「栄養ってなに?」のテーマで、小学6年生に授業をされた様子を撮ったDVDを鑑賞した。張りのある声と背筋の伸びた姿勢、45分の授業を立ったままこなされる姿は、バランスのとれた食事と運動、休養、という健康の3本柱を、自ら実践された賜物でもある。
 その後も、晩年まで変わらず、精力的に活躍され、98歳で永眠されるまでを、実践栄養学の発展と栄養士の地位の向上のために捧げた。日本の栄養学の母と呼ばれるにふさわしい生涯である。

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