・講 師:青柳清治・ドーム執行役員
・進 行:小島正美(食生活ジャーナリストの会代表)
・会 場:東京大学農学部フードサイエンス棟中島董一郎記念ホール(文京区弥生1-1-1)
・参加者:34人
・文 責:小島正美


講演要旨
 スポーツ選手の大半が筋肉強化などを目指して、各種サプリメントを摂取しているが、ときとして体内から禁止物資が検出され、違反のドーピングにひっかかる。こういう事件が2016年以来、毎年のように起きている。なぜ違反が後を絶たないのか。青柳さんは「サプリメントの安全性が保証されていないからだ」と話す。バイオヘルスリサーチの調査(2018年6月)では国内で流通する79品目のサプリメントのうち5品目(約6%)から禁止物質が検出されている。こんな状態では2020東京五輪に出場する選手はうかうかサプリメントを摂取することはできなくなる。対策として、青柳さんは、禁止物質の有無をしっかりと調べて認証されたものを摂取するしかないと提言した。
 日本では、もともと「日本アンチ・ドーピング機構」(JADA)が認証(今年3月末で終了)していたが、青柳さんはその認証の限界を感じて、JADAから離れ、英国の会社が始めた国際的なアンチ・ドーピング認証「インフォームドチョイス」を日本で受けた。
 いまも日本国内ではさまざまな認証のサプリメントが出回っている。品質を保証する仕組みは、JADAの専門家組織が作ったガイドラインしかないのが現状である。これではスポーツ選手にとっては、どの認証がよいのか戸惑いもあるだろう。サプリメントに禁止物質が含まれている問題は、一般の人にとっても見過ごせない重大な関心事だ。サプリメントの品質保証に情熱をかける青柳さんの話には力強さ、大きな説得力を感じた。