2018年5月11日 2018年度第1回勉強会の報告

「最新のリスクコミュニケーションを学ぶ」

・講 師:宇於崎裕美さん(「エンカツ社」社長)
      「リスクコミュニケーションの現場と実践」
     掛札逸美さん(「保育の安全研究・教育センター」代表理事)
      「保育をめぐる保育者と保護者のコミュニケーション」
・会 場:千代田区立日比谷図書文化館4階「スタジオプラス」小ホール
・参加者:32名
・文 責:山崎 毅

●宇於崎裕美さん(「エンカツ社」社長)
 「リスクコミュニケーションの現場と実践」

 最近出版された演題と同名の宇於崎裕美氏の著書より、
実践的な現場のリスクコミュニケーション手法についてご解説いただいた。

 まず宇於崎氏がこれまで歩んでこられた政府機関・自治体・民間企業などへの広報に関するコンサルティングのポイント(広報・PRの基本的な意味や不祥事対応など)についてご説明いただいた。この中でとくに「平時の広報は最強のリスクマネジメント(知名度・理解度・好感度がクッションになる)」など、具体的な事例を使った解説はわかりやすかった。福岡での陥没事故に対する福岡市長の対応に関しても迅速なクライシスマネジメントとわかりやすい説明が成功した事例として印象的であった。
 宇於崎氏によるとリスクコミュニケーションの目的は「合意」ではなく、またリスクコミュニケーションにおいて伝えるべきは「データ」(事実や参考資料)ではなく「メッセージ」(伝言や声明)だという。たしかに一般大衆が共感するのはわかりやすいメッセージであって、詳しい科学情報ではないというのは頷ける。本書籍にはJFJ代表幹事の小島正美、JFJ事務局長山崎毅も寄稿しているので、リスクコミュニケーションのあり方を学ぶ際にはご参考としていただきたい。

エンカツ社 宇於崎 裕美著  新刊「リスクコミュニケーションの現場と実践」発売
異業種・異分野の専門家を横断的に取材、独自の具体策も提案(プレスリリース/2018.03.26)
 https://www.atpress.ne.jp/news/152684
<宇於崎氏の講演レジュメ>

●掛札逸美さん(「保育の安全研究・教育センター」代表理事)
 「保育をめぐる保育者と保護者のコミュニケーション」

 海外も含めたこれまでの研究経歴のご紹介から始まった掛札先生の保育園におけるリスクに関するご講演は大変インパクトの強いものであった。保育者・子供・保護者という一種複雑な関係性のある保育園において、どのようなリスクコミュニケーションが必要なのか、一般市民はリスクを怖いものだと思っているが、むしろリスク管理情報を積極的に開示していくことが重要なのだとのこと。
 質疑応答では大変わかりやすい活気にあふれた議論がなされた。とくに食のリスクの事例として、ミニトマト・白玉・キャラ弁・こんにゃくゼリー・食物アレルギーなど、異様な盛り上がりであったことは印象的であった。これはJFJ会員の皆さんに聴いてほしい内容であった。

<掛札氏の講演レジュメ>

以 上