「取材・執筆の基本」の報告

・ 講師:佐藤達夫氏(食生活ジャーナリスト・JFJ代表幹事)
・ 2013年5月30日(木)18:30~20:00

・ 於:東京ウィメンズプラザ 第一会議室

・ 参加者:35名

・ まとめ:村井康人

新年度を迎えて今期第一回目の勉強会は、JFJ会員ならではのテーマとなった。
比較的経験の浅い会員、あるいはこれからジャーナリスト(ライター)を目指す人たちを対象に、JFJ代表幹事の佐藤達夫氏からお話いただいた。
食生活ジャーナリストとして、数々の執筆で活躍されている佐藤達夫氏のノウハウを直接本人から聞けるという得がたい機会であり、ベテランのライターや編集者の出席も多かった。
講演の内容は以下のとおり。

■「伝えるプロ」になる

・プロとは?
・私たちの「売り物」は何か?
・雑誌の記事は「聞き書き」が一番。

■「質問力」を高める

・「疑問」と「質問」とは違う。
・「質問項目」はあらかじめ伝えておく。
・新たな情報を引き出すのが「質問。
・聞き手の意志をどう伝えるか。
・質問力を高めるためには?

■「文章力」を磨く

・生原稿は「商品」ではない。
・読者を設定する。
・名文は必要ない。必要な能力は「実用文」。
・執筆は「技術」。
・タイトル・リード・見出し。
・プロは「締め切り」がイノチ。

■私の「取材ノート」

・記録と記事は違う。
・聞いたことをすべて文章にして伝えるわけではない。
・取材対象者が本当に伝えたいことは何か、を鋭くキャッチする。
・レコーダーを使わない。

■「交渉力」を身につける

・時は金なり。
・最初に伝えるべきこと。
・情報はギブ&テイク。
・ギャラを聞けるライターになろう!

佐藤達夫氏の講演は、今すぐに活用できる実践的で多くの示唆に富む内容に溢れたものだった。当初、皆さん興味津々の様子で、しんと静まり返った会場には微かにペンを走らせる音だけが聞こえていたが、佐藤達夫氏のユーモアあふれる話に会場は笑いに包まれた。和やかな雰囲気の中にも一言も聞き漏らしたくないという緊張感は終始途切れることがなかった。
質問時間になっても、会場からはもっと話が聞きたいとのリクエストが上がり、全員一致で講演が延長、その後の質疑応答も活発に行われた。

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